ある学徒の手記
株式会社トミーウォーカー運営の学園伝綺PBW『シルバーレイン』のキャラクター視点の手記。
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2:ぬるま湯に浸されたような優しさが弱い私を生かすのです
 ―39.7度
「…不覚」
 比留間・イドはふわふわとした感覚の中、体温計の示した温度に落ち込む。
 これでも体は頑丈な方だと思っていたのだが、いや、その慢心が今回の失態をいやしかし。
 そんな事を考えながら、布団に再度入る。今日は学校を休むしかない。
 ―数時間後
「…?」
 インターホンの音に、比留間の意識が覚醒する。誰だろうと思いつつ、重たい体をひきずって玄関のドアを開ける。
「よう」
「あれ…せんぱ…」
「! っと…、重症みたいだな」
 言いかけたところでバランスを崩し、前のめりに倒れこんだところを狢・蓮に抱きとめられる。
「す、すみません…」
「気にするな。学校が終わったから援軍に来たぞ」
 そのままよいしょと比留間をお姫様抱っこの形で持ち上げ、部屋に入る。
「ちょっ…む、狢先輩!」
「嫌か?」
「い、嫌じゃないですけど…」
 比留間はごにょごにょと何か独りで文句を言っている。
「…お望みとあらば、今度から部室に行く時はこれにするか?
 いい筋力トレーニングにもな…」
「はり倒しますよ」
「いや、すまん。止めてくれ」
 くわばらくわばらと比留間を布団に戻し、窓を少し開ける。
「少し換気するぞ」
「あ、はい」
 そのまま腰を下ろすことなく台所に入り込み、
 洗面器に水をためて氷を幾つか放り込む。
 手ぬぐいはないと面倒なので、途中で買ってきた新品を使うことにする。

「少しは楽になるだろう」
 きんと冷えた水に手ぬぐいを浸し、ギュッと絞る。
「…ん」
 程よく冷気を帯びた布が額にのせられ、
 比留間は意識がほのかに透明になっていくのがわかった。
 時間が経って布がぬるくなったら、また冷水につけてギュッと絞る。のせる。
 後はその繰り返し。
「………」
「………」
 特に会話する事もなく、時計の針の音が響く部屋で、ゆっくりと時間が流れる。

 それから二、三時間後。
「…?」
 額にぬるさを感じながら、比留間は再び目を開いた。
 横では、狢がこくりこくりと頷きながらあぐらをかいている。
「…」
 一緒の空間にいるだけで、安心感は全然違うんだなぁと思いながら、比留間はまぶたを閉じた。
つかず、離れず
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● 特にオチは
比留間の中の人 | URL | 2007/03/28(水) 16:12 [EDIT]
ありませぬ。

鳳凰堂の中の人 | URL | 2007/03/29(木) 06:36 [EDIT]
和んだ

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